おすすめトイドローンに悩む1
2019年3月4日ここ連日開催イベント続きでまるで年度末の土木屋のような毎日でしたが、やっとそれらをこなし終えて…と言いたいところですがまだイベントあります!
来たる3/17 国立能登青少年交流の家・講堂にて第25回羽咋ドローンズ飛行練習会を開催しますっ☆
ぜひ気軽にご参加ください^^
https://www.facebook.com/events/768983336779754/
先日、この業界では知る人ぞ知る方、ササモモさんからこんな質問を受けました。
おすすめですと!?
「トイドローンマスター」なる称号までいただいちゃって…w
えー、今日日のおすすめはですねぇ…
思いつかない!!!
ホントまずい…折角トイドローンマスターなる称号をいただいたのに、なんなの私!アホだな私!そうだよアホだよ!w
整理しよう…うん。
このところ連続で振り返ればこれまで数々のイベントをこなして来た中で、痛感させていただいた事があります。
初心者か それとも経験者か
小学生というスーパー初心者。ドローン体験イベントはいつもこちらも楽しく進行させてもらい、やってて楽しいんですが、終わって撤収していると、壊れてしまってる体験ドローンの数々。「経験を提供する」代償は結構大きいですw
私は小学生の時、親に散々おねだりして買ってもらったラジコンカーを、箱出しして道路で走らせた次の瞬間ドブ川にドボーン!
で、終了。そしてそれがトラウマで、屋根から落ちてドローンの事を考えるまでずっとラジコンすら触ってなかったんです。
あの時の罪悪感が子供だった私の可能性を一つ消し去ったワケですので、子供のうちは失敗という経験と、それが実はそんなに大した事じゃないという結果を植えつけられたら可能性は増えるのかなと信じて体験会を継続しています。
大人という経験者。ちょっと前ですけど、私がドローンを飛ばしている話をした時に、過去にラジコンヘリを飛ばしていた人が登場。航空法の事も、自身がモード1な事も、写真が好きな事も、職業の事もわかっていたので、んじゃ無駄遣いせずにいきなりDJIで良いんじゃ無いかなと。DJIにはシミュレータがあること、無茶な飛ばしはしないことなどアドバイスしました。MavicAirのオーナーとなった彼は今日も楽しく飛行可能区域でフライトを楽しんでいます。
じゃあトイドローンって、初心者向けなの?
否。これは否といわせていただきます。
初心者でもお金持ちならとっととスクールの門を叩いて、DJIでも飛ばし始めたら良いと思います。ちなみにDJI MavicProのPVの冒頭では、
信じられないかもしれないけど
これはすべて誰にでも簡単に撮れる
なぜならDJIが簡単にしたから
と述べています。
はいはい。よく「航空局認定スクール」とかのたまわれているドローンのガッコは数々ありますが、多くの方は、DJIドローンのフライトをゴールとしているのでは無いでしょうか。
もう一度言いますね?
信じられないかもしれないけど
これはすべて誰にでも簡単に撮れる
なぜならDJIが簡単にしたから
メーカーがこう豪語しているドローンを飛ばせるようになるために、えっとおいくら万円でしたっけ?まー大枚はたく必要が、果たしてあるのか。というかそこに操縦技術はあるのか。私はあえて問いたい。
ドローンスクールに30万だか払って一通り講習をうけたら、こんな飛びができるようになるのでしょうか?
日本では横田大先生。
mixiドローン友の会メンバーの方々。
30万円をドローンスクールに使って良いよと言われたら、私は上の方々に30万円分、講習をお願いすると思います。
良いよと絶対に言われる事はないのでしょうけど(TへT
さて、話戻って「トイドローンは初心者向けなのか」を否定させていただいたわけですが、何故か。
多くのトイドローンはDJIドローンの様に自律飛行しない
はい、これ大事だいじ〜。
DJIドローンは、テイクオフもランディングもボタン一発。離陸したあと、なんか適当に動かして手をパッと離せばその場でホバリングしますし、壁とか障害物が近づいてきたならば(厳密にはドローンを障害物へと近づけてしまったら)、2mの離距離を保つ様警告音とともに定点ホバリングします。
これらはまさに高性能センシングの賜物であり、トイドローンではさすがにこれらを実装させる事は困難で、結果お値段的にトイとは言えないものになってしまいます。
ですので、実はトイドローンはDJIドローンよりも操縦が困難であり、初心者向けとはとても言い切れない所以なのです。
トイドローンの操縦は、ドローンスクールでは基本お教えしていないようです。ドローンスクールのゴールは「航空法の定める無人航空機の操縦者育成」であり、航空法のしがらみを受けない(一部トイドローンでも、例えばその重さが200g以上あれば、航空法規制対象となります)おもちゃに、果たして誰が数十万も払ってまで講習をうけるのだろうかというマーケティングも踏まえているようにも思えます。
巷にはドローンパイロットのさらなる技術向上を目的としたプロドローンなにがしなるものもあるみたいですが、それでも聞くところによると、その基準は単にDJIドローンのGPSを切った状態。ATTIモードでの操縦技術を試験するものと聞いております。試験内容は、これも聞くところによるのですが(何度もすいませんw だって私、講習は一切うけてませんのでw)、ATTIモードによる8の字飛行とか、フラグ周回とか?
コース周回といっても、こういうのでは無いそうです。
トイドローンの操縦は、プロドローンなにがしの基準よりも難しいです。
ですのでね、今懸命にトイドローンでフライトテクニックの向上を目指して頑張ってらっしゃる方が、なんたら技能資格保有者に見下されるのは大きな間違いです。私らからすれば、
は?ATTIでしか飛ばせないの?危なくね?
なんですよ。
あれがプロならトイドローンで8の字だの、コース周回できるみなさんは神ですかねーw
んじゃあ初心者はDJIから始めるべきなのか。んー。んー!!!
それも違いますね。
トイドローンはクラッシュしても壊れない可能性が高いが、DJIはクラッシュしたら壊れる可能性が高い
想像してみてください。
あなたは今、手にMacBookを持っています。あ、「私はAppleじゃなくてWin使いだから」って人はピンときませんか。じゃあ、
あなたは今SurfaceProを持っています
それを地上数十メートルから落としてください
はい、これがDJIドローンのクラッシュです。大破するでしょうし、運良くしなかったとしても、何かしらもうまともには動いてくれないでしょうね。2度は無いです1度っきりです。
画面が割れた程度なら修理できるんですね。すごいw
トイドローンの場合は、地上数十メートルからガンダムフィギュアを落としたイメージですかね?
ものが軽いので運がよければ壊れず、壊れても接着剤でなんとか直せるかもしれません。まー数千円ですし、また買えば良いじゃ無いですかって考えにもなれます。
※チリも積もれば山となる
リスクマネージメントを考えると、初心者にはトイドローンをすすめた方が得策なのかとも思えてしまいます。
そうなるとですね?ついついこういうのをおすすめしたくなってしまうんですよ。
DJIドローンの性能により近い性能を装備したトイドローン
言い方を変えれば、
失敗しにくいドローン
DJIドローンのDJIドローンたらしめるセンシング。先にそれらをトイドローンに装備することは困難と述べましたが、それでもトイはトイなりにDJIに近づくべく進化をしているところもあります。
DJIドローンに備わっている4つのセンシング。
- 高度維持
- GPS
- オプティカルフロー
- ビジュアルトラッキング
トイドローンでこれら全部ついているってのは、ちょっと無いです。無いからトイです。はい。ですが、これらのうち一つはアルヨってのは、存在します。
ただですね、これらの機能って、4つ揃っているから有効であって、1つだけだと全然有効とは言い切れないんですよ。逆につけたがために結果がっかりなドローンになっちゃったりもしましたからね。
高度維持
気圧センサーによって、ドローンの飛行高度を自動補正します。現行トイドローンには、もう当たり前の様についている機能なのですが、実はこれ、危険性も大幅にアップしています。
かつての名機、Syma X5C-1(クアトロックス・アイ)の後継機、Syma X5SWでそれが如実にあらわれました。いわゆるWind Bugです。高度維持付きドローンは、常に機体の高度をドローン本体側で補正します。また同時に6軸ジャイロは常に機体を水平な状態に保とうとします。
ドローンは横移動する際、進行方向側をやや下に機体を斜めに傾けます。その際の風圧抵抗というか外力というか、風を受けた際に風の質によっては進行方向の先から機体を上へと持ち上げてしまう力が働きます。ドローンはそれで崩れた姿勢を6軸ジャイロで補正しようとします。この繰り返しを行ってしまい、機体はいつまでも上昇しつづけてしまう。これがWind Bugです。(自信無いからWind Bugと言われるみたいです。)
機体が軽すぎると、風に乗って上昇し、下降へとスロットルレバーを下げても降りてこない。高度維持機能付きドローンはエマージェンシーコマンドでも発動させない限り、プロペラは停止しませんからね。
また、高度維持機能付きドローンは、モーターに異常な負荷がかかるかしなければ、モーターは回転し続けます。
「あっ!」
というヤバい状況でとっさにスロットルレバーを下へと極振りさせたところで、プロペラは回り続けます。モーターへの負荷を検知するか、機体が完全に逆さまになるかするまでは、回転が停止することはないのです。人に当たった時にどんなことになるか想像することは容易いでしょうか。
つまり高度維持機能は、絶対にぶつかったりしないとか、無駄に(勝手に)動かないといったさらに別のベクトルでのセンシングテクノロジーと合わせてじゃないと、非常に危険極まりないものでもあります。もちろん基本的に軽すぎるトイドローンでは、屋外での使用はさらなる慎重さが求めらると言えます。
GPS
トイドローンでのGPS搭載機は、GPS単体ではなく、高度維持と併せ持ったものとなっています。自動位置補正はもちろん、低電圧時自動帰還や、ワンキーゴーホーム、フォローミー(フォローコントローラー?w)、ウェイポイント自動航行などの機能も備わり、一気にドローン感というか、自律飛行具合が実感出来ます。
ですが昨今の傾向では重さが200g以上のものへと移行する傾向にあり、航空法規制対象となってしまいますので、航空法への配慮なども必要になりがち。
また、GPS信号は屋外でしか拾うことが出来ません。GPS精度を確実なものへとするためにもより多くの衛星を検知する必要があります。
GPS搭載機は自律飛行はありがたく思えるのですが、屋外限定であり、気象状況に左右される事から、飛ばす機会としては屋内使用可能なものと比較してかなり少なくなると思います。
オプティカルフロー
機体底部に搭載したカメラによる、真下地面の映像解析により、定点ホバリングを目指そうというもの。こちらの機能も高度維持と併せたものとなっています。屋内・屋外問わず機能するので汎用性はGPSよりも高いのですが、弱点もあります。
オプティカルフローは「模様」の上空では誤動作しがちです。一律なタイル目地の上空や、私の仕事で言えば瓦屋根の上空などです。トイドローンの場合は使用されるカメラの解像度も低いので、芝生や砂浜など単色な地面でも誤動作しがちです。
また、周辺の明るさも動作の精度に大きく影響します。室内でも部屋が暗いと動作しなかったり、誤動作したりします。
ビジュアルトラッキング
ドローンに搭載されているカメラを解析し、判断するもの。対象を枠囲いし、それを対象として認識させます。ドローンが対象を認識する事で様々な機能を実現しています。
DJIドローンの場合でしたら、自動追尾撮影が主たる機能です。トイドローンでも自動追尾が実装されていたりもするのですが、その精度は低く、枠囲いして認識させた対象が動いていなければ判断できなかったり、たまたま映像に写り込んだ車を対象と勘違いして追いかけ始めたりと暴走と見紛う機能だったり。
最近のトイドローンでは追尾機能をあきらめ、ジェスチャーを認識させてカメラのシャッターを切る程度のものに落ち着き始めています。
現行トイドローンはどれも難あり
これが今の私の結論でもあります。
トイドローンといえど、過失傷害や物損は、大小関係なく起き得ます。事故を起こせばその責任は免れません。機体重量が軽ければ、その度合いは軽減できるでしょうけど、だからと言ってゼロではないんですよ。
先に述べたように、おもちゃ故の不安定飛行によって、どっか飛んでいったり、何かにぶつかったりする確率は低くは無いです。
強いて言えばTello?
DJIドローンの性能により近い性能を備えているというスタンスであれば、Ryze Tello。
屋内・屋外で自律飛行が可能ですが、スマホによる操縦が基本となっていますから、操縦するのは難儀。また、そのリモート距離は10m〜20mと微々たるもの。パフォーマンスでは5MPの写真撮影はインスタ映えも狙えるクォリティーですが、動画はWi-Fi伝送のみでフリーズしまくり。YouTube映えはまず諦めた方が良いです。
カメラが正面に固定されているのも残念です。高い位置から真下を見下ろした「ドロ写」はもちろん出来ませんし、セルフィーしても地上1.5mあたりからじゃないと対象がフレームに入らないので、スマホを手に持って撮影したものとなんら変わりが無いというオチ。Bluetooth接続できるゲームパッドでも操縦は可能ですが、運用一式揃えると、スマホを除いても2万円オーバーを覚悟しなければなりません。
Telloは自律飛行型ですから、初心者でもオンラインマニュアルを一通り読めば、即座に飛ばす事ができるでしょう。ですが別のベクトルでの問題が。
Telloを何時間飛ばしたところでドローンの操縦技術が向上する事は無い
ドローン体験会でもTelloは大活躍します。なにせ壊れにくいですし、初めてドローンを触る人でも、画面見ながら離陸ボタンをタップし、確認のスワイプを行うだけでワッと浮き上がってホバリング状態になります。スマホの左右の画面をスワイプすればそのとおりにTelloは動いてくれます。画面から指を放せばTelloはその場に留まってホバリングします。
今、私はドローンを飛ばしている!
最初はこれで充分なサティスファクションが得られる事でしょう。体験会は大成功。
「楽しかったねー!」
「面白かったー!」
家に帰ってAmazonでTelloを購入。翌日もしくは翌々日には手元に届きます。自分のスマホにアプリをインストールし、Telloの電源を入れ、スマホのWi-Fi接続先をTelloにし、Telloアプリを立ち上げ、体験会と同じ様に離陸ボタンをタップし、確認のスワイプを行えばこれまた同様にワッと浮き上がるTello。
前後左右に動かしてみたり、上下させてみたり、いくつかあるオートフライトためしてみたり、3Dロールしてみたり、写真とってみたり動画とってみたり。
3日で飽きるはず
YouTubeをTelloで検索すると、多くのレビュアーがTelloを買えと推してきます。私もそう?w
Telloだけで映画の様な映像をつくりあげる方法や、Wi-Fiエクステンダーでリモート距離を伸ばす方法などもありますし、プログラミングでTelloを飛ばすなんてのもありから、それらを追いかける様にしていれば、飽きるまでの期間が1ヶ月とかまで伸びるかも知れません。
そこで「欲求」が生まれればしめたもんなんですけど。
私の経験で言えば、ここで大きく3つの枝分かれが生まれます。
- もっとちゃんとした空撮がしたい
- もっと操縦が上手くなりたい
- やっぱ飽きた
もっとちゃんとした空撮がしたいと思われた方は、アウトプット型とでも言いましょうか、自分に技量が無い事は置いといて、より高画質な結果を求めるタイプ。長い目でみたら一番危険な性格にも、私は思っています。
先にも少し述べたように、Telloでも創意工夫でかなり良い感じな映像は撮れたりもしますが、それをより楽に実現してくれるのがDJIドローンの面々なんですよ。
Telloの次にいきなりInspireなんてのも一興ですけど、いくつもの安全性能があるにしても、重たいドローンは指を離したからってピャっと留まってくれませんから、ぶつけて終了というシナリオがより濃くなります。
もっと操縦が上手くなりたいと思われた方は、インプット型ですか?創意工夫と己の操縦技術でなんとかならんもんかと努力する方へと考える人。なんだかんだで、こっちの考えになってる人の方が、私的にも望ましい形へと成長されていると思います。ですがこっちは蓋をあけてみると、ドローンに対してもんの凄い時間とお金を投入していたり。
「泥沼」とは上手くいったもので、まさにそれって感じです。
勿論、人間の思考は複雑ですから、こんな都合よく3極化しているわけではないですよね。比率といいましょうか、それぞれが良い塩梅にブレンドされながらも何か向上心のようなものや、モチベーションを保てれば、その手法というか、ハウツーが見つかれば、いろんな事が解決するんでしょうけど。
あまりにも長くだらだらとしたネタになってしまったので、ここで一旦切ります。共感を求めているわけでも、反論を求めているわけでもないのですが、私が悩んでいる現状が少しでもわかっていただけたらと思ってます。
こんにちは。実機なら訓練校に入る一択。あたりまえですが、RCのように機体があって操縦法知ってても怖くて離陸出来ないです。確実に死にますね。初めて教官と同乗した時、ラダーを足で操作する難しさが今でも忘れられません。今は足操作が一番楽で、本能的かと。RCのTHRとRudが1つのStick操作は今でも違和感あり。Joy stickならもっと上手く飛ばせる気がします。気のせいか?笑
50歳過ぎてからRC始めた自分は、すでに30年以上も空を飛んできて自信たっぷりで挑戦するも、あまりの難しさに撃沈でした。当時経済的に余裕あったのでスクールがあったら入会してたかも。でもヘリスクールは周りには無かったと思います。
もし最初がToy Whoopならヘリに比べ格段に敷居が低く(奥は深いですが)ネット情報もあるのでスクール無しで開始してたでしょう。実機もRCも経験なければ真面目な日本人は、法律のこともあり、環境さえあればスクールに行くのだと思います。悪いことではないですが費用考えると大部分の方は厳しいと思います。上手くなる保証ないし。